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☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2017年3月31日金曜日

名古屋から高知へ(柏から世界へ?)

一年というのはあっという間に過ぎるもので、今日が名古屋大に所属する最後の日に。
あとで職員証と健康保険証を事務に返却しに行かなければならんね。

去年のこの時期、JOIDESからケープタウンで下船して、帰国後すぐに名古屋大学・宇宙地球環境研究所・年代測定研究部の機関研究員として着任した。
この機関研究員というポジションは、私が当初想像していた以上に自由で、それは本当に自由で、自分のやりたい研究だけに集中することができた。
はじめ着任したときには、てっきり全国共同利用関係の仕事の手伝いに駆り出されるのでは、と警戒していたが、幸か不幸か放射性炭素年代測定に使用する加速器が不調といったこともあり、仕事は全くといっていいほど降ってこなかった。

先輩からは

「自由だけど、任期が来たら去るのみだし、得るものは少ない。一刻も早く次のしっかりしたポジションを探さなければならない。」

と注意されていたけど、私としては自分の目指す研究をかなり進めることができた(次年度の準備ができた)という点で非常に実りある一年だったと思う。
出張も自由にでき、一年間の合計で20回近くにのぼった(柏・大槌・高知・金沢・鹿児島・大阪・テキサスほか)。
今年度は自由に使える研究費が130万円ほどあったので、自分の実験機器・消耗品類も購入でき、それなりに金銭的にも恵まれた一年だった。

主にやっていた実験としては、

  • 岩手県船越湾のビノスガイ・海水の放射性炭素年代測定用のグラファイト精製(今年5月についに測定予定!)
  • 赤道太平洋・インド洋の海底堆積物中の浮遊性・底生有孔虫の拾い出し

の2つ。
実験の合間にさらに実験と、まさに実験に明け暮れる生活を送っていた(そして実験の合間に出張)。

名古屋大の加速器の不調は想定外だったけど、他にやることが多くあったのは不幸中の幸いといったところか。
やはり複数のプロジェクトを同時に進めることがリスクマネジメントにもなる。

来年度からいよいよJAMSTEC高知コアセンターにおいて有孔虫のホウ素同位体測定をスタートするので、また実験に終われる日々が待っている。夏までに最初のデータを得るべく準備を進めるけど、初めて行う測定なので、果たして予想通り全てうまくいくかは不確かだ。
8月開催のGoldschmit2017で最初のデータを報告したいので、それに合わせて実験を進めたいと考えている(当面は公募書類・研究助成応募書類・学会発表資料の作成に追われそうだけど)。

IODPの試料が手に入ったのも昨年末と非常に遅く、いままさに拾い出しを進めているところだけど、名古屋大でこうして時間ができたことがかえって自分の研究計画を進める上でプラスに働いたかもしれない。
学振PDも3度目の正直でようやく通ったけど、逆に去年通っていても実は測定準備までで最初の一年をフイにしていたかもしれないと思うからだ。

ただし、学振PDは海外にも行く機会の得られる、何にも束縛されることのない重要な三年間である一方、それよりも待遇の良いポジションは存在する(自由度は減じることもあるけど)。
例えば、学振PDは福利厚生が皆無なので(赴任旅費なし、厚生年金なし、健康保険なし、通勤手当なし、住居手当なし)、意外と実質の手取りは少なくなるし、任期が来たら即クビだ。
一方の国立研究開発法人や国立大学のポジションは数年の任期付きであってもこれらの福利厚生が付くことが多いし(加えて給与もだいたい学振PDより高い)、場合によってはその後任期の定めのない定年制のポジションへの審査資格が得られる。
なので三年間を使い切る前に、次のより安定したポジションに就くべく、公募にも積極的に応募して行かなければならない。
さっそく5月中旬締め切りの公募書類を準備しなければならないけど、すべて英語で用意しなければならないので、それなりに時間がかかりそうだ(先輩曰く、英文校閲もかけたほうが無難とのこと…)。

海外の研究機関に行くにしても、国立大学のテニュア助教になってから、海外学振を利用して行く、という選択肢もあり得る。
いまどこの大学にどうやって・いつ行くかを模索しているところだけど、まずは国内でしっかりとしたデータを出してから、と自分に言い聞かせている(理想はLDEO)。

早ければ半年で高知を去ることになるかもしれないし、あるいは三年間みっちり高知で過ごすかもしれないし、途中で海外に飛び出しているかもしれない。
まだまだ不確かな未来だけど、心身ともに健康にだけは気をつけて、念願だった実験に明け暮れたい。

来週には科研費の結果もわかるので、今後三年間の研究費についても計画がある程度立つかな?(学振PDやめたら無くなる研究費も)

2017年3月30日木曜日

気になった一文集(English ver. No. 30)

Trump may have breathed life into the project, but its future remains uncertain. The drop in global oil prices has reduced the short-term profitability of the tar sands, and the long term is even murkier, given the global trend towards low-carbon energy.
トランプは(パイプライン敷設)計画に生命を吹き込むかもしれないが、その未来は不透明なままである。低炭素エネルギーに向けた世界的な動きの中で、世界的な石油価格の低下はタールサンドの短期的な利益率を減じているし、長期的な利益率となるとさらに暗雲が立ち込めている。

Renewable energies such as solar and wind are on the rise in the United States and abroad, and are now attracting more investment than fossil fuels. Coal’s US decline is likely to continue regardless of Trump’s promises, because the fuel is losing out to cheap natural gas, falling prices for renewables, and air-quality regulations that would be exceedingly hard to dismantle.
太陽光や風力といった再生かのエネルギーはアメリカ国内外で成長しつつあり、いまや化石燃料よりも多くの投資を引きつけている。石炭はより安価な天然ガスに負けており、再生可能エネルギーはより安価になりつつあり、廃止するのが極めて難しい空気の質に関する規制が存在するために、アメリカ国内で石炭使用が減少することはトランプ大統領の約束とは関係なしに続く見込みが高い。

The irony is that the United States was the lead proponent of the Paris framework, which is essentially a collection of voluntary pledges. As a result, it could be hard for the Trump administration to push its agenda onto other countries.
皮肉なことに、パリの気候枠組みを率いた提案国の一つがアメリカであり、パリ合意は根本的には自主的な約束の集まりにすぎない。結果として、トランプ政権がその政策を他国に押し付けることは叶わないだろう。


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Later this year, the world's largest conservation area of any kind will come into force, protecting 1.55 million square kilometres of the Ross Sea in Antarctica. This means that nine of the ten largest protected areas on Earth will be marine. Still, the combined coverage of designated and implemented MPAs currently accounts for just 4% of total ocean area, compared with 15% on land.

They should take note of Gill and colleagues' study, because it provides a timely warning that rapid expansion of protected areas by itself will not provide desired outcomes if there are large shortfalls in our capacity to manage, monitor and finance those areas.

There is certainly no easy recipe for success, but global meta-analyses such as that of Gill et al. and others will help us to further constrain what is needed to heal the ocean, and to provide long-term benefits to people.

How to heal an oceanNature 543, 630–631 (30 March 2017)

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An explosion of ocean observations from the Argo float network, for example, solidified understanding that it is the heat content of the entire system, not just air temperature, that matters to measurements of global change.
例えばアルゴフロート・ネットワークによる海洋観測は、単に気温ではなく、全体のシステムの熱容量が全球的な変化の観測において意味があるという理解をより強固なものにした。

Increased scrutiny of climate-change models should be welcomedNature 545, 6 (04 May 2017) “Nature Editorial”

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