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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
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2012年6月21日木曜日

新着論文(PNAS, EPSL, GCA)

PNAS
☆12 June 2012; Vol. 109, No. 24
Pacific bluefin tuna transport Fukushima-derived radionuclides from Japan to California
Daniel J. Madigan, Zofia Baumann, and Nicholas S. Fisher
カリフォルニアから採取されたクロマグロから福島第一原発由来の放射性セシウムが検出。魚の回遊履歴を辿るのに有用であるとともに、回遊する生物が放射性元素を太平洋上で運搬するのに重要な働きを持っていることを示唆。

☆19 June 2012; Vol. 109, No. 25
Mode change of millennial CO2 variability during the last glacial cycle associated with a bipolar marine carbon seesaw
Bernhard Bereiter, Dieter Lüthi, Michael Siegrist, Simon Schüpbach, Thomas F. Stocker, and Hubertus Fischer
南極アイスコアから115-38kaの大気中のCO2を復元。MIS5-MIS3までをカバーしている。南極の気温とCO2の間の良い相関が知られているが、DOイベントの際にも南極の気温とCO2とはほぼ同位相で変化しているが、詳細に見てみると時間的なラグがあることが分かった。MIS5(間氷期)のときは気温の上昇後250年経ってからCO2が上昇するのに対し、、MIS3(亜-間氷期)では870年のラグがある。AMOCのモード変化が関係しており、またAABWに大量の溶存炭素があるかどうかでラグやCO2の上昇の程度を説明できる可能性がある。


EPSL
Volumes 333–334, Pages 1-332 (1 June 2012)
Magnetotactic bacterial response to Antarctic dust supply during the Palaeocene–Eocene thermal maximum
Juan C. Larrasoaña, Andrew P. Roberts, Liao Chang, Stephen A. Schellenberg, John D. Fitz Gerald, Richard D. Norris, James C. Zachos
南大洋の Kerguelen Plateau から得られた堆積物コアからPETM前後の磁性鉱物の変化を復元。PETMの始まる前の磁性鉱物の増加は南極の乾燥化に伴う風成塵の量の増加が原因と考えられる。南大洋表層への鉄供給が一次生産を強化して有機物の深海底への輸送を強化し、深海底における磁性微生物の生体硬化作用を活発化させ、多くの磁性鉱物を沈殿させた?しかしながら大西洋中緯度域の堆積物コアからはそのような傾向は見られなかった。より深くプロセスを理解することが必要。

Boundary scavenging at the East Atlantic margin does not negate use of 231Pa/230Th to trace Atlantic overturning
Jörg Lippold, Stefan Mulitza, Gesine Mollenhauer, Stefan Weyer, David Heslop, Marcus Christl
231Pa/230Thは氷期間氷期スケールの海洋の深層循環を調べるための有力なツールの一つである。しかしこの間接指標を使うには沈降粒子フラックスを見積もる必要がある。NambiaとSenegal(赤道大西洋)で得られた堆積物コアから過去35kaの231Pa/230Thを復元。基本的にはAMOCに支配されているようで、大西洋東部は一次生産が高かったものの、231Paを堆積物に除去するほどではなかったと考えられる。


GCA
Volume 89, Pages 1-348 (15 July 2012)
Seasonal resolution of Eastern Mediterranean climate change since 34 ka from a Soreq Cave speleothem
Ian J. Orland, Miryam Bar-Matthews, Avner Ayalon, Alan Matthews, Reinhard Kozdon, Takayuki Ushikubo, John W. Valley
地中海東部に位置するSoreq洞窟から得られた石筍の年縞に沿ってイオンプローブでδ18Oを測定し、34-4kaの古気候を復元。主に気温と降水量の変動を表していると思われる。H1とYDにおける気候変動が見られた。H1は乾燥していた?またYDの開始には最低でも12年かかったと思われる。